「房州うちわ」制作風景の撮影

外国人に日本らしさを伝えるインターネットサイトの方が、「房州うちわ」の制作風景を撮るために東京から訪れました。
いつも指導していただいている、伝統工芸士の太田さんが撮影に応じてくださいました。

海外の方に「房州うちわ」を知っていただくいい機会になればと思います。

南房総市の「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」活動を報告しました

2017年5月から2018年2月の期間は南房総市の「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」として助成金をいただきながら活動してきました。

3月21日の春分の日に、その活動内容を南房総市に報告すると共に、市民活動発表会にて発表しました。

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http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=12130

 

発表した内容の概要は以下の通りです。

・「房州うちわ」講習会の参加者は延べ125名
・上達程度は参加者により様々だが、想像より上達している
・今夏の目標を「房州うちわ」として売れる団扇を作って一本でも売ることとする

 

平成30年度も南房総市の「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」へ応募して活動を充実させていきたいと考えています。

職人技の伝承

親が伝統工芸品の仕事に従事していた場合、その子供は小さいころから親の仕事を見てていることで自然と仕事を覚えることができます。

ところが、子が親の仕事を継がないことで家庭内での伝承が途絶えた場合は、異なる方法で家の外の者に伝承していかなければなりません。

弟子を迎え入れて何年かは雑用しながら仕事を見て盗めといったやり方の職人さんもいらっしゃることでしょう。師匠の仕事を見て技を盗むというのも高度な技術が必要です。

「房州うちわ伝福連携の会」では、まずやり方を教えて、実際にやってみる中でうまくいかないところを個別に指導する方法で進めています。

障がい者と伝統的工芸品の地域性

障がい者の方は、生活支援として地域で福祉のお世話になっている場合が多く、活動のエリアがある程度限定されがちです。そのような中で仕事をしたいと考えた場合、その地域内で仕事が見つかることが望ましいです。

一方で、伝統的工芸品も一定の地域内で生産されていることが条件の一つとなっています。

つまり、地域に暮らす障がい者がその地域の伝統的工芸品産業を支える役割を担うというのはいい組み合わせということが言えます。

これが、伝福連携のポイントのひとつでもあります。

 

「房州うちわ」の「房州」とは千葉県南房総市と館山市にまたがる地域を指しています。

当会は、「房州うちわ」をこの地域の障がい者が支えられるよう活動していきます。

「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」に採択されました

当会の活動が、千葉県南房総市の平成29年度「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」に採択されました。

審査員や市民ら約60人が集まったホールの壇上で事業の説明をしました。

房日新聞記事: http://www.bonichi.com/News/item.htm?iid=11547&TXSID=sinps5rf3br3kklsoebr90btd4

「市民提案型まちづくりチャレンジ事業」とは、市民活動団体が自主的・自発的に行うまちづくり事業に対して、市が事業費の全部または一部を補助する制度です。

補助をいただけることは、当会がより安定して活動を続ける大きな助けになります。

職人仕事を覚えるには、ある程度の期間がかかります。その間に必要な場所や道具や材料を用意するなど、コストがかかるからです。

このように地域に支えられる当会の活動によって障がい者が地域の伝統的工芸品を支えることができれば、地域活性を通して恩返することができると考えています。

房州うちわ職人の仕事場所

「房州うちわ」作りの主要な工程のひとつに「割竹(さきだけ)」があります。

この工程は割き台とカッターがあればどこでもできるため、仕事は職人宅で行うことができます。

材料となる竹はうちわ屋(親方)さんが運んで来て、割きが完了したものを回収します。

この工程は、通勤のための移動が不意自由な方や、決まった時間に規則正しく安定して働くことが難しい方にも担っていただけます。

伝統的工芸品の材料問題

「伝統的工芸品」の条件として以下のものがあります。


伝統的に使用されてきた天然の原材料が用いられていること。


全国の半数以上の伝統的工芸品産地で、原材料の調達に問題があると回答しています。時代と共に伝統的な材料を入手することが難しくなる傾向にあるのです。

「房州うちわ」の主な材料は女竹という種類の細い竹で、これは千葉県南部には今でも多く自生しています。

 

ところが、これを切り出してうちわの材料として適当な長さにしてくれる人が減り、残っている人も高齢化してしまっています。

昔は竹は色々な目的で使用され需要が多く、竹屋さんが多くいたのですが、需要が減るにつれて竹屋さんもなくなり、うちわ屋さんが容易に竹を入手しにくくなってきています。

そこで、昨冬に障がい者の皆さんが竹を切りに行きました。

 

さらにそれをうちわ作りに合わせて切りそろえてうちわ作りの材料にしました。

 

これをうちわ屋さんに買っていただくことで、材料の供給が行えると共に障がい者の皆さんの収入につなげていくことができるようになるのです。

仕事の分業

「房州うちわ」の製作は21の工程に分かれています。

全ての工程を一人で行うことができる職人もいらっしゃいますが、21工程をすべて行えるようになるのは簡単ではありません。

「房州うちわ」は昔から分業制がとられてきました。どの工程でもというわけにはいきませんが、「割竹」「編竹」「貼り」などの主要な工程ならどれかひとつ習得すれば職人として仕事をすることができます。

特定の工程に特化して、より上手により早く作れるようになることが、職人としての技を高めることになるのです。

職人仕事を覚える

房州うちわ作りの主要工程をこなせる職人になるためには多くの練習が必要です。そのため、一朝一夕で職人になることはできません。

障害特性のために仕事を覚えるのにより時間がかかる方もいらっしゃると思いますが、うちわ作りを覚えればそれを一生の仕事とすることができます。

伝統的工芸品は伝統的な手仕事を受け継いでいくことこそが価値で、基本的には作り方を変えることがないからです。

手先を使った細かな仕事が得意で根気強く熱心に練習を続けることができる人であれば当会では粘り強く教えていくつもりです。